平和ボケ
平和ボケ
やっぱり、俺は「平和ボケ」してるんだと思った。
アメリカのテロ事件を映像として見た時に、事の重大さがすぐには伝わらなかった。
その後、夜更かし気味にTVをずっと見ていた。
ビルの崩壊を見ても、映像としてしか認識できなかった。
ここら辺が「平和ボケ」してる所だろう。
それからしばらくして、TVに辛くも逃げ出した人のインタヴュー映像が流れ始める。
やっとである。
やっと事の重大さが、実感として認識し始める。
そして、ビルから落ちる人の映像を見る。
凄惨さがようやく身体を駆け巡る。
何となく分かった気がした。
「平和ボケ」って言うんじゃないかもしれない。
俺は、建物の崩壊という間接的な(想像力を要する)映像よりも、直接的な映像の方が、衝撃を受けるみたいである。
・・・・しかし、これは皆もそうなのかな?
でも、「間接的な映像で衝撃を受けづらい」という事が、つまり、「平和ボケ」って言う事なのかもしれない。
その一方。
アメリカという国の国民性、そして、その強さを垣間見た気がした。
党員が党を超えて皆で歌を歌う映像を見て、うまく言えないんだけど、日本には無い強さをそこに感じた。
ラジオで聴いたエピソード。
事故現場まで歩いて1時間ほどの所に住んでる人が、現場に向かおうとしているらしい。
「こんな時に何をしに行くの?」と聞く日本人に、
「何かできるかもしれないから、行くんだ。」と答えたアメリカ人。
危険地帯に近づく、という事で、行為自体はあまり誉められた事じゃない気もする。
でも、それでも現場以外の所でも役に立てるかもしれない。そう思い、また、すぐに行動できるという点がすごい。
自分には、おそらくできない事だろうと思った。
日本にだってアメリカに負けない国民性がある。
でも、それがこういう状況下でどれだけの力を発揮するかは、分からない。
・・・・また、こういう状況を起こさない事も大切なのだが。。
そして、大統領が「犯行組織が確定次第、軍事的報復措置を取る。」と宣言した。
確かに、テロ対策をしてきたその本部を叩かれたのだから、絶対に屈しないという意味を込めて、犯行組織を壊滅させるのが今後の再発を防ぐ意味でも重要である。
・・・・そうだろうか?
戦争の犠牲になるのは、常に市民である。
確かに犯行組織を壊滅させる事は重要。しかし、それは「国民の安全を守る」という事がベースとなっている事を忘れてはならない。
その事を大統領が忘れない事を願う。